2023 年7月1日をもって現在のGoogle Analytics(UA)が使えなくなる!?
Googleは2023年7月1日をもって、従来のGoogle Analytics(UA)のサポートを終了することを発表しました。
(Google公式:https://support.google.com/analytics/answer/11583528?hl=ja)
この発表を受けて「現在のGoogle Analytics(UA)の設定をどう変えたらいいのか?」「設定を変えないと何が起こるのか?」を詳しく知りたいと考えているWeb担当者の方も多いのではないでしょうか?
本コラムでは、UAに代わる次世代ソリューションであるGoogle Analytics 4(GA4)について解説します。
・GA4について知らない
・GA4に切り替えないことで発生するデメリットやリスクを知らない
・GA4への切り替え方がわからない
という課題をお持ちの方は是非チェックしてください。
GA4とは?
GA4とは2020年10月に提供が開始された、「Google Analytics」の最新版の「Google Analytics 4」のことです。
そもそも、Google Analyticsとは、Googleが2005年に提供を開始した、ウェブサイトを分析するアクセス解析ツールで、無料の「Universal Analytics(UA)」と、有料の「Google Analytics 360」の2種類があります。
Google Analyticsでは、アプリや動画を利用するユーザーの分析が十分にできないため、Googleはアプリ分析用ツールである、「Google Analytics for Firebase」の提供を開始。さらに、ウェブサイトとアプリの計測機能を備えた「Google Analytics APP+Web property」を2019年に発表し、2020年10月に「Google Analytics 4」に名称を変更しました。
GA4に移行すべき理由
Google Analyticsを使って測定を続けるためには、GA4に移行しなければなりません。
2023年7月1日がデータ処理の終了日となっており、以降はUAを使ったデータの計測ができなくなってしまいますので、GA4で計測できる環境を整えておく必要があります。2023年12月31日までは、過去のデータの閲覧はできますが、UAで計測したデータについては、GA4に引き継ぐことができません。
GA4に移行しておくべき期限は「2023年7月1日まで」です。
何が変わる?UAとの違い
GA4とUAの大きな違いとして、ユーザーを中心とした測定ができるようになりました。
「セッション」から「イベント」に分析の軸が変更
従来のUAはPVのような「セッション」にて分析を行ってきました。どのページを閲覧して、どの程度の時間滞在していたか等を把握することができましたが、GA4では「イベント」単位の分析が軸となります。
具体的にどのような分析ができるのかというと、ページの閲覧だけではなく、ページをスクロールした、クリックを行った、動画を再生した等、ページ内のユーザーの行動一つひとつを「イベント」として計測できるようになります。
・コンバージョンしたユーザーの接点となった流入経路はどこか
・そこから何回訪問してたか
・どこでコンバージョンしたか
・LTV(ラフタイムバリュー)がその後どうなったか
といった軸での分析が可能になります。
一方で、これまでセッションごとの直帰率、コンバージョン率を重視していた場合は、考え方の大幅な転換が必要になります。
「アプリ」と「Web」をまたがった分析が可能
従来のUAでは、スマホやPCなどデバイスごとにユーザーを判別していました。
そのため、同一のユーザーであっても、別のユーザーとして判断される可能性があり、ユーザーの行動を詳細に把握するための妨げとなっていました。
UAは10年ほど前にリリースされたツールであり、Webサイトの分析を行うことに関しては問題ない性能をしていますが、現代では10年前とは環境が大きく異なるため、Web分析に必要な指標も変わっています。
スマートフォンやタブレット等、「アプリ」を使用してWebのサービスを利用することが一般化した現代では、単純にWebサイトの分析だけでは機能不足となります。
GA4では、「PC→スマホアプリ→商品購入」といったようなデバイスをまたいだ行動であっても、同一ユーザーとして判断できるようになるため現代のWebマーケティングに適したツールとなっています。
新指標「予測指標」によりユーザーの今後の行動を予測できる
GA4ではGoogle独自の機会学習モデルを利用して、ユーザーの今後の行動を予測することが可能です。予測できる行動は次の3つです。
・購入の可能性
→過去28日間に操作を行ったユーザーによって、今後7日間以内に特定のコンバージョンが記録される可能性
・予測収益
→過去28日間に操作を行ったユーザーが今後28日間に達成する購入コンバージョンによって得られる収益の予測
・離脱の可能性
→過去7日間以内に操作を行ったユーザーが、今後7日間以内に操作を行わない可能性
今後の売上を予測するだけでなく、コンバージョンに至る可能性の高いユーザーに対してGoogle広告を出稿するなど、売上を増やすための施策にも利用することができます。
※予測指標を利用するには一定の条件があります
以上、UAとの違いの一部ではありますが、ユーザー行動の質を以前よりも深く計測できるようになったのがGA4の特長です。
まとめ
これまで愛用されてきたUAから新しく学び直すことは手間に感じるかもしれませんが、GA4は現代のIT環境に適したツールです。正確なアクセス分析は、企業のマーケティングに大きな好影響をもたらしてくれます。
この機会にGA4の導入を検討し、より良いビジネスを展開できるようにしていきましょう。
ベイクロスマーケティングではGA4の導入サポートを行っておりますので、
導入にあたっての設定にお困りの担当者様はお気軽にお問合せください。
Written by yasuda